https://www.povray.org/のダウンロードページから Linux用公式バイナリである povlinux.tgz を取得します.
Windows版は4.3Mもありますが,Linux用は1.6M程度(1,678,592bytes)です.
ソースはpovuni_s.tgzで754,176bytesです.
ソースのみをダウンロードされた方はpovuni_d.tgz(1,035,684bytes)も必要となります.
ソースのコンパイルは説明を省略します.そんな方には説明は不要でしょう.自分で
コンパイルした場合はバイナリは非公式版となります.Persistence of Vision Development Team
のサポート? が受けられなくなります.
(2/2/98現在の最新バージョンは3.02です)
$ su # cd /usr/local/lib # gzip -dc povlinux.tgz | tar xvf -
「README.linuxに説明してあるように設定します.」が基本ですが,私の行った
事を以下に記します.
解凍によってpovray3というディレクトリが作成され,povrayの本体は,x-povray が X用のバイナリ,s-povrayがsvga用のバイナリです.通常はx-povrayを使用する でしょう.パーミッションを変更してマニュアルページをコピーします.
# chmod 755 povray3
# cd povray3
# chmod 755 x-povray
# cp povray.1 /usr/local/man/man1
x-povrayを検索パスの通ったディレクトリ,例えば/usr/local/binに
シンボリックリンクを作ります.名前はここでは povray とします.
# cd /usr/local/bin
# ln -s /usr/local/lib/povray3/x-povray povray
次にホームディレクトリ(私の場合 /home/jun)に .povrayrc というファイル を作成します.
povray.iniをコピー(cp /usr/local/lib/povray3/povray.ini ~/)してもいいで
すが,最低限の内容は以下の 6行ですし,デフォルトの画像サイズ(WidthとHeight)
やライブラリパス(Library_Path)を変更することもあるでしょうから,
viなどで直接打ち込んでもいいでしょう(何をしたか記憶に残りますし:-).
Width = 320 Height = 240 Pause_when_Done = on Bounding_Threshold = 3 Library_Path=/usr/local/lib/povray3 Library_Path=/usr/local/lib/povray3/include |
Pause_when_Done = onのところはXでレンダリング終了時に一時停止して画像を
見ることができます.
書き込みできるディレクトリに移動して(以下の例はホームディレクトリ),
実際にレンダリングしてみましょう.
(できれば startx -- -bpp 16 などで Xを起動した方がキレイです.)
$ cd
$ povray +i /usr/local/lib/povray3/pov3demo/surfaces/iridwlen.pov +D
+i オプションでpovファイルを指定します.+iの後ろのスペースはなくてもかまい ませんが,入れたほうが bash のファイル名補完(TAB)が効いて便利です. +D オプションはレンダリングと同時に画像を表示します.
レンダリングが終了したら画像ウィンドウでマウスをクリックすると終了します.
targa形式のファイル Iridwlen.tgaが生成されます.
povray +I filename +D +W80 +H60
+I file | ファイル名が file.pov のファイルをレンダリングする. |
+D | レンダリングの経過画像を表示する. |
+W | 画像の横方向のピクセル数を指定(.povrayrcに優先) |
+H | 画像の縦方向のピクセル数を指定(.povrayrcに優先) |
+L | ライブラリパスの指定(.povrayrcに追加) |
$ tgatoppm testpic.tga |ppmtogif >testpic.png色数が多くエラーとなる場合は下記の様に減色できますが,美しくありません.
$ tgatoppm testpic.tga |ppmquant 256 |ppmtogif >testpic.pngxv を使用(ver. 3.01a )しても各種フォーマットに変換できます.
$ cjpeg -targa testpic.tga >testpic.jpg